濱松獺祭書屋

正岡子規に魅せられて・・・ 「十七文字」+「写真」の可能性を探る。 さて、ここ濱松で華ひらくか・・ カメラ片手に今日も行く。

初晴や鐘の音たえぬ善通寺

令和五年元旦

旅館朝食会場で新年の挨拶。
バイキング形式の朝食。
無事、白味噌のお雑煮をいただく。



初詣は空海誕生の地、総本山善通寺へ向かう。
煉瓦造りの旧陸軍第11師団兵器部倉庫を保有する善通寺駐屯地を通る。
現在は陸上自衛隊第14旅団司令部が駐屯。
7年前のお遍路で善通寺に向かう途中に横切ったと懐かしむ親父。
初代師団長は乃木将軍だそうだ。

「五岳山善通寺」

寺の西にそびえる香色山・筆山・我拝師山・中山・火上山の五岳に由来し
京都の東寺・和歌山の高野山とならぶ弘法大師三大霊跡のひとつ。
東院、南大門と五重塔が迎えてくれる。
真正面に本堂があり、左手には、香川県天然記念物の大楠。
樹齢千数百年・・計算上は空海幼少期と善通寺創建当時から見守っている事になる。
鐘の響きに導かれ、西院の正門である仁王門をくぐると
参拝の列が御影堂へと続く。



参拝を終え、親父のすすめで「戒壇めぐり」を体験。
真っ暗闇の中を歩く通路・・。
闇といえども、目も慣れればと安易に考えていた。
「闇」「黒」いや「無」がぴったりかも。
目を開けているのさえ疑ってしまうのほどの

「無」

自然と頭部が下がり歩幅は極最小。
上下左右の感覚もなくなり、冷たい壁を触る左手だけが頼りとなる。

「光」

じわっと薄明かりと同時に、視力が戻るような感覚。
道標、光のありがたみに安堵感が広がる。
本来、自己を見つめなおす精神修養の道場なのだが・・

昼食後、丸亀城へ。
お堀から天守閣を見上げる。

「石垣の名城」

高く美しい曲線・・
五万石にしては・・立派すぎないか?

歴史を紐解くと面白い。
江戸初期に一国一城令で廃城になる。
その後、江戸幕府の幕命で極めて防御性の高い城が完成。
瀬戸内の監視、島原の乱の影響もあったらしい。
石垣築造技術が最高潮に達した時期の最後の城とも言えるのだ。



昨日の785段で疼く脚に喝を入れ
いざ、天守閣へ。

「扇の勾配」

曲線美の石垣を見上げながら
急勾配の見返り坂を登ってゆく・・

「稲むしろあり飯の山あり昔今」 虚子

なんのこっちゃと本丸へ。
月見櫓から讃岐富士を見て笑み納得。
角度を変えて天守閣を見上げ
瀬戸大橋をバックに一枚パチリ。
勇み足の丸亀桜に少し同情しながら城を後にする。

66mの丸亀城登頂を成功させ
スタバ丸亀マルタス店で一服。
図書館と併設なのだろうか・・
非常に綺麗なスタバだ。




オークラ丸亀ホテルにチェックイン。
瀬戸大橋を眺めながら展望風呂で暖まるり、ディナーバイキングで正月の宴。
就寝。

・初晴や鐘の音たえぬ善通寺 
・鐘鳴るも晴れ着少なし善通寺
・元日の鐘撞く列に晴れ着なし
・戒壇の無から転じるお正月
・笑い初め見晴らす先の飯の山
・初春や一献傾け赤ら顔


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